県民経済計算とは?平成25年度の埼玉県の内容と地位について
「アベノミクスに基づく経済政策により景気が回復基調…」って、与党がよく言っていますよね、選挙前は特に…。
でも、本当にワタシたちの生活って良くなったのでしょうか?
そんななか、埼玉県から「平成25年度埼玉県県民経済計算」が、内閣府から「47都道府県の平成25年度県民経済計算」が発表されました。
一緒に確認していきましょう!
県民経済計算とは?
県民経済計算とは、県の経済の実態を捉えるための総合指標で、日本の国民経済計算に準拠して計算された都道府県レベルの経済活動状況の推計です。
県内の経済活動により1年間に生み出された付加価値を、生産=県内総生産・分配=県民所得・支出=県内総支出という、経済循環の3分野から体系的に把握するために集計されているものです。
要は、国民総生産の都道府県版と考えればいいでしょう。
「平成25年度埼玉県県民経済計算」の内容は?
平成25年度埼玉県県民経済計算によると、平成24年秋以降に進んだ円安などにより、景気は持ち直しに転じ、ゆるやかに回復しつつあるとされています。
概要は次のとおりです。
県内総生産(生産側)
名目県内総生産(生産側)は、20兆6,782億円、対前年比は2.0%増となり、4年連続で増加しました。
産業別では、2次産業が7.4%増と大きな伸びを示しています。
また、実質県内総生産(生産側)は、22兆1,839億円、対前年比は2.2%増となり、同じく4年連続で増加しました。
県民所得(分配)
県民所得は、20兆6,466億円、対前年比は2.4%増となり、2年ぶりの増加となりました。
内訳で見ると、企業所得が7.4%増と、大きな伸びを示していて、民間法人企業(12.7%増)などが増加したためとされています。
県内総生産(支出側)
名目県内総生産(支出側)は、20兆6,782億円、対前年比は2.0%増となり、4年連続で増加しました。
全体の約80%を占める民間最終消費支出は2.0%増となり、2年連続プラスとなったためです。
「47都道府県の平成25年度県民経済計算」から見た埼玉県の地位は?
名目県内総生産
埼玉県は、20兆6,782億円で、11年連続で全国第5位となりました。
ちなみに、第1位:東京都、第2位:大阪府、第3位:愛知県、第4位:神奈川県となっています。
実質経済成長率
埼玉県は、2.2%で全国第20位となりました。
ちなみに、第1位は福島県で、震災復興によるものと思われます。
1人当たり県民所得
埼玉県は、285万9,000円で全国第19位となりました。対前年比で2.2%増加しています。
第1位は東京都で、450万5,000円です。
1人当たり雇用者報酬
埼玉県は、461万5,000円で全国第7位、対前年比0.1%増加となりました。
第1位は東京都で、630万9,000円です。
平成15~25年度 県内総生産(名目)の増加額
埼玉県の増加額は7,675億円で全国第2位、増加率は3.9%で全国第4位となりました。
ちなみに増加額第1位は愛知県で1兆6,733億円、増加率第1位は三重県で6.7%でした。
愛知県はトヨタグループの伸びの影響でしょうか。
平成15~25年度 県内総生産(名目)のシェア
埼玉県は増加ポイントが0.21で全国第2位です。
平成15~25年度 1人当たり県民所得の増加額
埼玉県は1万9,000円の減少で全国第30位です。
23都道府県が減少となっています。
平成15~25年度 1人当たり雇用者報酬の増加額
埼玉県は17万7,000円の減少で全国第16位となりました。
全国では45都道府県が減少しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
数字だけの比較になりますが、埼玉県は全国的にみると決して悪い状態ではないと言えるでしょう。
でも、ワタシたちの実感としてはそこまでのポジティブな実感はないと思います。
今後、イギリスのEU離脱がトリガーとなった円高が進めば、さらに実感しにくくなってしまいますね。
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