初めてお歳暮が届いた!お返しは必要?お礼状は?お答えします!
2016/11/22
社会人になって、もうしばらく経ちますよね。
後輩はもちろん、人によっては部下もでき、取引先も増えてきたアナタの家に、初めてお歳暮が送られてくるということもあるでしょう。
でも、いただいたのは良いけれど、その後はどうしたらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
お答えします。
お歳暮の意味と由来は?
「歳暮」とは本来、年の暮れを表す季語で、「年末」を表す言葉として用いられていました。
そして、古来日本では、新年に神様にお供えするものを年末のうちに贈る(配る)という風習があり、年末に挨拶に回ることを歳暮周りと言っていました。
「感謝の気持ちを込めて贈る」という行為が生れたのは江戸時代になります。
当時の商売は、盆と暮れにまとめて決済を行っていたため、特に年末の支払いの際には「来年もよろしくお願いします」という意味で贈り物を一緒に届けていたのです。
また、長屋の大家さんには日頃のお礼と「来年も引き続きよろしくお願いします」という気持ちを込めて、贈り物を持参していました。
これらのことが、元々の風習とあいまって、お歳暮は、年の暮れに日ごろのお礼と感謝の気持ちを込めて贈る贈り物として定着していったのです。
アナタの家にお歳暮が送られてきたということは、つまり、アナタにお世話になったと感じている人から、お礼と感謝の気持ちが込められた贈り物として、「来年もよろしくお願いします」という意味で届けられたということです。
お歳暮のお返しは必要なの?
アナタの家に贈られきたお歳暮には、アナタに対するお礼と感謝の気持ちが込められているのです。
つまり、一般的には「お礼に対するお礼はしない」のが原則ですので、お歳暮のお返しは必要ありません。
例えば、アナタ誰かにお世話になっていて、日ごろのお礼がしたくて何か贈り物をしたとして、その贈り物に対してその方からまた贈り物がアナタあてに届いたら、アナタはどう感じますか?
「ワタシがお歳暮(お礼)を送ったばっかりに余計な気をつかわせてしまった…。」と感じてしまうのではないでしょうか。
そのようなことを踏まえても、お歳暮に対するお返しは必要ないと考えて問題ありません。
お歳暮へのお礼状は必要なの?
お歳暮が届いたら、なるべく早めにお礼状を送付するのがベターです。
お歳暮は、一年間の相手に対する感謝の贈り物ですから、頂いたお歳暮のお礼状(お礼の手紙)では、そのお礼と、こちらも一年間お世話になった事への返礼の挨拶をすることが大切です。
お歳暮を贈って頂いたことに対してだけでなく、その心づかいに対して感謝の気持ちを伝えましょう。
また、お礼状は、贈った相手が「無事に届いたかな」と心配している気持ちを安心させるという意味でも大切です。
アナタと相手の関係が非常にフランクな場合には、電話やメールなどで届いた旨を知らせるというのもアリですが、会社の上司や目上の方などの場合には失礼にあたないようにお礼状を送付するのが良いでしょう。
お礼状は、あまり考えすぎずに、次の点に留意しながら、あまり耳慣れない言い回しはせず、無難なもので差支えありません。
お歳暮のお礼状の書き方
1 頭語
- 拝啓
- 謹啓
- 恭敬 など
2 時候の挨拶(季節を表わす言葉)
- 深秋の候
- 師走の候
- 歳末の候 など
3 いただいたお歳暮についてのお礼の言葉
- このたびはまことに結構なお歳暮の品をお送りくださいまして、厚く御礼申し上げます
- このたびはお心尽くしのお歳暮の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました
- 先日は、心温まる〇〇をお贈りいただき、ありがとうございました など
4 先方の健康を気づかう言葉
- そろそろ冬支度でお忙しいこととは存じますが、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます
- 寒さはこれからが本番でございますが、皆様どうぞご自愛ください
- 年末ご多忙のおりではございますが、ご自愛のほどをお祈りいたします など
5 結語
- 敬具
- 謹言
- 敬白 など
例文(参考)
参考例文です。
さて、このたびは誠に結構なお歳暮の品をお送りくださいまして、厚くお礼申し上げます。
このようなお心づかいをいただき、大変恐縮です。
家族が皆、〇〇が大好物であるため、早速ありがたく頂戴いたしました。
これからますます寒さが厳しくなりますが、お体の調子を崩さぬようご自愛下さい。
取り急ぎお礼かたがたご挨拶申し上げます。
敬具
平成〇〇年〇〇月〇〇日
〇〇〇〇
まとめ
お歳暮が届いたら、届いた旨と感謝の気持ちを伝えるため、できる限り早くお礼状を出しましょう。
また、こちらから贈っていない方からお歳暮が届いた場合でも、お返しをする必要はありません。
どうしてもおさまりが良くないと感じるのであれば、「お返し」という形ではなく、時期を変えて、別途「贈り物」として感謝の気持ちを込めて送付するのが良いでしょう。
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