徒然なるママの365日

日々感じたママに思ったママを綴っていきます

端午の節句の由来は?兜はいつから飾るの?どうしてちまきを食べるの?

   

df5d6b8df2a434cb4b3d3bc215338989_s
男の子のいるお宅では、端午の節句には、兜を飾って、鯉のぼりを出して、ちまきや柏餅を食べますよね。

でも、そもそも「端午の節句」って何なのでしょうか。

また、兜はいつから飾って、どうしてちまきを食べるのでしょうか。

スポンサーリンク

端午の節句の由来は?

端午の節句とは?

現代では5月5日は「こどもの日」として祝われています。

この日はもともと五節句の端午の節句にあたります。

端午の端は「はじめ」という意味で、「端午(たんご)」は5月最初の午(うま)の日のことでした。

それが、午(ご)という文字の音が五(ご)に通じることなどから、奈良時代以降、5月5日が端午の節句として定着していきました。

牛(うま)の日とは?

「午」というのは、いわゆる「十二支」ひとつです。

年に「午年」があるように、日にも「午の日」があります。

「木火土金水(五行)」と「干支」を組み合わせた「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(十干)」、そして十二支を組み合わせれば60通りになりますよね。

これが「六十干支(ろくじっかんし)」で、60年(60日)で一周するようになっています。

還暦をお祝いするのは、この循環が60年でひとまわりするからです。

その中でも、「1年で最初にやってくる午の日」=「初午」と呼ばれる日が特別で、この日に厄除けをすると良いと言われています(2月最初の午の日です)。

五節句(節供)とは?

江戸時代に「重要な年中行事」として「年に5日」の式日(祝日)が制定されたのです。

五節句の日と内容は次のとおりです。

日付 名称 節句の内容
1月7日 人日
(じんじつ)
「七草粥」を食べる日です。
古代中国では正月1日の鶏の占いに始まり、7日に人を占ったと伝えられています。
この正月7日(人の日)に、邪気を祓って1年の無事を祈るとして
「七草の入った粥を食べる」風習があったのだそうです。
別名「七草の節句」です。
3月3日 上巳
(じょうし)
3月の最初の「巳の日」という意味になります。
「禊ぎをして穢れを祓い、身代りの人形に汚れをうつして河川・海などへ流す」
という風習があり、江戸時代以降「雛祭り」として庶民の間に定着しました。
別名は「桃の節句」です。
5月5日 端午
(たんご)
5月最初の「午の日」という意味です。
古くは「薬草摘みの日」であり薬草としての菖蒲(しょうぶ)が
「尚武」の音に通じるとして、男子の立身出世を願う行事へと転化していきました。
別名は「菖蒲の節句」です。
7月7日 七夕
(しちせき)
「たなばた」です。
有名な「おり姫とひこ星」の伝説は中国から伝えられたものです。
日本にも「棚機つ女(たなばたつめ)」の伝説というものがあり、
双方が結びついて「七夕」の節句となったと言われています。
別名は「笹の節句」です。
9月9日 重陽
(ちょうよう)
「九」という数字は、易では「陽数の極」にあたり、
これが重なると非常におめでたい意味になります。
この日に菊の花を飾り、邪気を祓って長寿を祈るという
中国の風習が元になっていてるようです。
別名「菊の節句」と言います。

当時は邪気を避け魔物を祓う薬草とされていた「菖蒲」を湯に入れて「菖蒲湯」として入浴しました。

時代が貴族社会から武家社会に移るにつれて、これまでの風習の意味が変わり、「菖蒲」と「尚武」をかけた尚武(武士を尊ぶ)の節句へと変化していきます。

この流れを受け、江戸時代には徳川幕府の重要な式日が5月5日と定められ、大名や旗本が式服で江戸城に参り、将軍にお祝いを奉じるようになりました。

また、将軍に男の子が生まれると、玄関前に馬印(うましるし)や幟(のぼり)を立てて祝いました。

こうしてやがて男の子の誕生と成長を祝うお祭りへと変化していったのです。

なぜ兜や鯉のぼりを飾るの?

鎧や兜は、武将にとっては自分の身を護る大切な道具であり、シンボルとしての精神的な意味がある大切な宝物でした。

現在は、鎧兜が『身体を守る』ものという意味が重視され、交通事故や病気から大切な子どもを守ってくれるようにという願いも込めて飾ります。

一方、鯉のぼりは、江戸時代に町人階層から生まれた節句飾りです。

鯉は、清流はもちろんですが、池や沼でも生息することができる非常に生命力の強い魚です。

その鯉が急流をさかのぼり、竜門という滝を登ると竜になって天に登るという中国の伝説にちなみ、子どもがどんな環境にも耐え、立派な人になるようにとの願いを込めて飾るのです。

端午の節句の兜はいつから飾るの?

では、その兜や鯉のぼりはいつから飾るのが良いのでしょうか。

まず、端午の節句の飾りには2種類あることを知っておきましょう。

ひとつは内飾りと言って、家の中に飾る兜や鎧で、もうひとつは、外に飾る鯉のぼりです。

どちらも、いつまでに飾らないといけないという決まりはありませんが、お節句の2~3週間前、4月の中旬頃までに飾ります。

お節句の直前や当日に飾るのは「一夜飾り」といって縁起が悪いとされています。

初節句の場合は、早く厄除けするためにも、早めに飾るとされています。

兜のような内飾りは、3月20日の春分の日を過ぎた頃から、鯉のぼりのような外飾りは4月中旬ころから飾ります。

初節句の場合は、大安や友引などの縁起の良い日を選んで飾る人も多いです。

こういうことは、地域によっていろいろな考え方がありますので、それに従うのが一番良いでしょう。

いつ片づけたらいいの?

片づける日も、特に決まりはありません。

ひな人形は「しまうのが遅れると婚期が遅れる」などとも言われますが、端午の節句はそういうことはありません。

端午の節句は5月5日を過ぎてしまえば、飾りそのもの自体に深い意味はなくなるようです。

5月6日以降、天気のよい晴れた日に、しっかり干して、湿気をとってからしまいましょう。

何歳まで飾ったらいいの?

端午の節句で兜やこいのぼりを飾るのは、子どもが自分の身を守れる年~昔の元服の年頃になるまでと考えられている地域もあるようですが、そもそも、端午の節句のお飾りは、子どもの健やかな成長を祈って飾るものですので、飾り物をいつまで飾るという決まりごとはありません。

しかし、実際には、小学生の低学年くらいまでということが多いようです。

特にこいのぼりは外に出して飾るのものなので、自然と傷んでしまったり、子どもが成長するにつれて「恥ずかしい」と言って中学生頃になると徐々に飾らなくなるようです。

だいたいの目安は、小学校低学年もしくは本人が出さなくていいと言う時期まで、というところでしょうね。


スポンサーリンク

端午の節句にはどうしてちまきを食べるの?

端午の節句の食べ物と言えば、ちまきや柏餅ですよね。

これらは、日本で最も古いお菓子の形を残したものと言われています。

ちまきは中国から渡来したもので、柏餅は日本の独特なものです。

ちまきの由来は?

紀元前278年、戦国時代の中国でのことです。

楚(そ)の国の高名な詩人、屈原(くつげん)は国王の側近としてつかえ、人々からも慕われていました。

しかし、陰謀のため国を追われることになった屈原は、ついに汨羅(べきら)という川に身を投げてしまったのです。

その日が5月5日で、屈原の死を悲しんだ人々は、たくさんのちまきを川に投げ入れて弔いました。

その後、漢の時代に、里の者が川のほとりで屈原の幽霊に出会います。

幽霊が、

「里の者が毎年供物を捧げてくれるのは有り難いが、残念なことに、私の手許に届く前に蛟龍(こうりゅう)という悪龍に盗まれてしまう。
だから、今度からは蛟龍が苦手にしている楝樹(れんじゅ)の葉で米を包み、五色の糸で縛ってほしい。」

と言いました。

それ以来、楝樹(れんじゅ)の葉で米を包み五色の糸で縛って川へ流し、無事に屈原の元へ供物が届くようになり、これがちまきの始まりと言われています。

屈原の故事から、中国では5月5日の節句には、節物としてちまきを作って親戚や知人に配るという風習が生まれました。

その風習は、病気や災厄(さいやく)を除ける大切な宮中行事、端午の節句となったと言われています。

端午の節句は、中国の三国志の時代、魏(ぎ)の国により旧暦5月5日に定められ、やがて日本にも伝えられ、今日に至っているというわけです。

柏餅の由来は?

柏餅は、柏の葉に上新粉とくず粉(片栗粉)を混ぜてつくった「しんこ餅」に、あんを挟んだものを置き、柏の葉を二つ折りにして包んだお菓子です。

柏餅が日本の歴史に登場したのは、寛永年間(1624~1644)頃のようです。

当初は塩餡を用いていたようですが、江戸時代後期になって小豆餡や味噌餡が一般的になりました。

柏餅を包む柏は昔から神聖な木とされていたことや、新芽が出ないと古い葉が落ちないという特徴から、「子供が生まれるまでは親は死なない」、つまり「跡継ぎが途絶えない」ということに結びつけ、「子孫繁栄」を象徴する端午の節句における縁起の良い食べ物となりました。

まとめ

急に暑くなるこの時期は、現代のように空調施設もありませんから、昔から病気にかかりやすく、亡くなる人が多かったそうです。

そのため、5月を「毒月」と呼び、厄除けや毒除けをする意味で菖蒲などを門に刺し、 薬用酒や肉粽を飲食して健康増進を祈願していました。

子どもが元気に「毒月」を過ごして、子々孫々の繁栄を願う思いが、端午の節句に結びついたのかも知れませんね。

スポンサーリンク


■ おすすめトピック ■

 - 春の行事 ,