徒然なるママの365日

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ウーマノミクスとは?アベノミクスとの関係や埼玉県での取組について

      2016/06/21

businesswoman
最近、ワタシの住む埼玉県では、県庁に「ウーマノミクス課」という組織ができて、働いていたり、または働きたいと思っている女性の支援を中心に行っているらしい。

役所って、以前から何かと「女性のために」とか言いながら、全然具体性がなかったり、電話して聞いてみると、「あなたは対象者には該当しません。」とか、そんなネガティブなイメージが先行してしまいます。

でも、最近は、阿部首相が、スピーチの中で、女性の活躍は「成長戦略」の中核をなすとか言ってるみたいだし、今度こそ、役所は女性のためにキチンとやってくれるのかしら?

そんな疑問をいだいているアナタに、お答えします。

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ウーマノミクスとは?

「ウーマノミクス」とは、「ウーマン」(女性)+「エコノミクス」(経済)を組み合わせた造語です。

女性の活躍による経済の活性化、働き手としても消費者としても女性のパワーがけん引する経済のあり方を意味していて、ゴールドマン・サックス証券のキャシー・松井氏が1999年から提唱しています。

安倍政権が成長戦略の一環として女性活躍を推進する方針を打ち出したことから、あらためて注目を集めはじめました

また、ワタシの住む埼玉県では「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」として積極的に取り組んでいるようです。

さて、このウーマノミクスをもうちょっと見て行きましょう!

ウーマノミクスとアベノミクス

2013年4月、安倍首相は自身の経済政策「アベノミクス」の成長戦略として、企業への33年間の育児休業制度の要請や女性官僚の登用などをはじめとした、女性の雇用拡大を推進する方針を打ち出しました。

現在、最も活かしきれていない人材とは何か。それは、「女性」です。

女性の活躍は、しばしば、社会政策の文脈で語られがちです。

しかし、私は、違います。「成長戦略」の中核をなすものであると考えています。

女性の中に眠る高い能力を、十二分に開花させていただくことが、閉塞感の漂う日本を、再び成長軌道に乗せる原動力だ、と確信しています。

平成25年4月19日 安倍総理「成長戦略スピーチ」

その背景には、日本の労働市場に依然として残る男女間格差があります。

首相も自ら「日本で最も生かしきれていない人材は女性」だと厳しい認識を示しています。

キャシー・松井氏が「ウーマノミクス」に関するレポートを発表した1999年当時、日本の女性就業率(15~64歳の女性人口のうち、フルタイムもしくはパートタイムで雇用されている人の割合)は57%でした。

それが、2011年には60%と過去最高に達したものの、伸び率は12年間で3ポイントと伸び悩んでいます。

他の先進国と比べると、日本の女性就業率は依然として下位に低迷しています。

日本には、他国には見られない次のような傾向があります。

  • 25~44歳までの女性労働人口の欠如
  • 日本人女性の約7割が第一子出産後に退職

こうした雇用格差を是正するために、経済効果や経済活性化を持ち出す必要があるのかという考え方もあります。

女性の労働環境を整備しなければならないとされるのは、現在、女性が男性と同じ待遇を受けていないからこそ言われなけれなばらないことなのではないでしょうか。

今、同じ待遇が実現していれば、そもそもそんなことを言う意味はないですよね。

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そんな文句はさておき、現実には日本社会においては、男女の雇用格差は存在しますし、そのことをおろそかにしてきたために、社会状況への変化への適応が遅れ、経済面でも競争力低下の危機に瀕しているという事実は否めないでしょう。

ウーマノミクス 埼玉県では?

でも、今、国が推し進めようとしている「女性の活躍」……こういった通りの良いキーワードを聞くと、なんとなく胡散臭く感じるワーママも多いのではないでしょうか。

だからこそ、わざわざ「ウーマノミクス」なんていう、聞き慣れないカタカナ言葉を持ち出してきたのかも知れません。

女性の活躍を支援するというなら、もっと先に整えてほしい社会の風潮や制度がた~くさんありますよね。

ワタシの住む埼玉県では、先進的に「女性の活躍」を支援しています。

しかも県庁には「ウーマノミクス課」なる課が設置されています。

「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」と題し、平成24年度から、働く女性・働きたい女性のさまざまな支援を始めています。

このような取組を始めた背景には、「埼玉県では出産を機に離職する女性が多く、30代女性の就業率は全国42位、一方で就業希望率は全国4位」という、「働きたくても働けない」という深刻な状況があったのです。

そこで急きょ「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」を開始し、平成24年4月に「ウーマノミクス課」が誕生したのです。

役所が行う、こーゆーのって、いつも言葉だけで、具体的には何もないものが多いのですけれど、埼玉県では、女性が働きやすい環境をつくるための主な具体的な取組として

  • 多様な働き方実践企業認定制度
  • 企業内保育所の整備促進
  • パパのための地域交流会

を実施しています。

その中でも、ワタシが注目しているのは

多様な働き方実践企業認定制度

です。

この制度は、仕事と子育て等の両立を支援するため、短時間勤務やフレックスタイムなど、複数の働き方を実践している企業等を埼玉県が認定するもので、基準を満たす企業等を県が認定し、働きやすい会社として、ホームページ等で紹介していくというものです。

認定企業としては、

  • 認定証やステッカーが交付されるため、その利用によって企業のイメージアップにつながる
  • 子育て期でも働きやすい会社として、求人の際にもPRが可能
  • 県建設工事の入札参加資格申請時の加点
などのメリットがあります。

まとめ

ウーマノミクスが社会に浸透することで、女性の就業が進み、女性が活躍する場面が多くなればなるほど、その潜在的な力が発揮される可能性が大きくなるとも言えます。

女性は、消費の面でも鍵を握っています。

女性のアイデアや視点を生かした商品・サービスが開発されて新たな市場の創造につながっていますし、生活者の視点を生かした起業も徐々に増えています。

女性がますます活躍する社会になれば、経済も活性化するのではないでしょうか。

そうした、女性が活躍できるウーマノミクスが実現するには、最終的には、女性の受け入れ側となる、企業の考え方や雰囲気を変えていかなければなりません。

女性が働きやすい環境をつくるためには、単にキレイな言葉を並べて、「やれッ」って言ってもダメですよね。

やる企業側にもメリットがなければなりません。

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国や他の自治体も、埼玉県が進める認定制度のようなメリットのある施策を多く打ち出すことで、多くの企業が「女性が働きやすい環境をつくる」という点を改めて意識する機会につながることを期待しています。


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