徒然なるママの365日

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クロス取引で株主優待取り!株価変動リスクなしでANA優待券をゲット

   

今、賢い主婦の間で話題の株主優待。

QUOカードやお米など、そしてANAやJALの株主優待なら半額で航空券がゲットできます。

でも、株は変動リスクがあるし…。

クロス取引なら株価変動リスクなしで株主優待券が手に入っちゃうんです!

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株主優待とは?

株主優待とは、日本独自の制度で、配当とは違い、株主に対する一種の特典と言って良いでしょう。

つまり、配当金の他に、企業が株主に対して年に1回(又は複数回)ある種のサービスを行うものです。

例えば、飲食店チェーンを展開する会社の株主なら、その店の食事券が配布されたり、店舗を展開していないメーカーなどだとQUOカードが配布されたりするのです。

企業にっては、保有株式の数に応じてその優待が増減したりします。

いつをもって株主とするかには決まりがあり、通常は決算期の月末が権利確定日になります。

ただし、株主優待を受けるには、この権利確定日ではなく、その日を含めた4営業日前となる、権利付き最終日に現物株式を所有していれば、あとは売買してしまっても株主優待だけは受けられるため、この低金利時代にはお得な投資先としてもてはやされています。

そのため、権利付き最終日の直前に株を購入し、権利付き最終日の翌日である権利落ち日の直後に株を売ってしまうという、いわゆる「優待取り」なる取引も行われるのです。

株主優待で快適生活を送る元プロ棋士、桐谷広人さんもおすすめしてます。

日本の会社では3月末と9月末が決算期となる法人が多いですが、他の月末を決算期としている会社も多数ありますので、やり方によっては、毎月どこかしらの株主優待をゲットできるのです。

ちなみに、この後ご紹介するANAの株主優待は3月末と9月末の年2回あります。

では、1年間の権利付き日や権利落ち日を確認しておきましょう。

休日が入る場合には、その前の営業日が起算日となります。

2019年4月末は、天皇陛下の退位に伴って祝日となるため、権利付き最終日が早くなりますのでご注意ください。

2019年7月16日(火)からは株の取引ルールが変わり、株の決済が現状の3営業日後から2営業日後に変更されるため、権利付き最終日は権利確定日の2営業日前となります。

権利付き最終日・権利落ち日が後ろ倒しになるのでご注意ください。

【2019年版 権利付き最終日・権利落ち日早見表】

権利付き最終日
(株を持っておく日)
権利落ち日
(株を売ってもよい日)
1月28日(月) 1月29日(火)
2月25日(月) 2月26日(火)
3月26日(火) 3月27日(水)
4月23日(火) 4月24日(水)
5月28日(火) 5月29日(水)
6月25日(火) 6月26日(水)
7月29日(月) 7月30日(火)
8月28日(水) 8月29日(木)
9月26日(木) 9月27日(金)
10月29日(火) 10月30日(水)
11月27日(水) 11月28日(木)
12月26日(木) 12月27日(金)

株価変動リスクとは?

魅力ある株主優待制度を実施している人気銘柄は、権利付け日近くなると株価が上昇するという珍現象が起きることがあります。

さらに、株式として、取引市場の状況によって株価が上下するのは当然です。

そのため、現物取引において、単純に株主優待をゲットするために株の売買を行うと、売却時の価格と購入時の価格が大きく開いてしまい、結局株主優待による利益を差し引いても、トータルで赤字になってしまうというリスクもあるのです。

特にANAの株主優待は、国内便の運賃が半額になる優待券が配布され、また、チケット屋さんで売却すると1枚4,000円前後になることが多いため大変な人気で、権利付け日前には株価がかなり上昇します。

一方で、権利落ち日以降になると株価が下降気味なりますので、早く売り抜けないと売却益を超える損失が発生してしまいます。

クロス取引とは?

これらの単純な利益損失を防ぐのが「クロス取引」(ツナギ売り)と呼ばれるものです。

簡単に言うと、欲しい株に対して、権利付け日近くに「信用売り」と「現物買い」の両方の注文を出して、「権利落ち日」以降にこの二つの取引を相殺します。

「信用売り」とは、実際には所有していない株式を売却するもので、「カラ売り」とも呼ばれます。

「現物買い」とは、実際の取引市場において買い注文を出して買うことです。

あまり考えすぎるとわからなくなってしまうと思いますが、「信用売り」とは、証券会社が所有している株式を、自分が借用して市場に売ったことにしてもらうことです。

その一方で、市場から現物の株式を購入しておきます。

権利落ち日以降に、借りて売った(ことにしてある)株式を返却しなければなりませんが、これを購入済みの現物の株式で返却するのです。

「売り」と「買い」の注文を同時に出しており、価格は同額であるものを相殺しますので、損益は発生しないことになるのです。

実際には空売りしている株について貸株料が発生しますが、権利付け日から権利落ち日の数日間では、多くても数百円程度にしかなりません。

また、株取引である以上証券会社に払う手数料は発生しますが、現物買いが2,000円前後、信用取引が1,000円前後です。

むしろ、それで株価変動のリスクが回避できると思えば高いものとは言えないハズです。

なお、この「クロス取引」は決して違法な取引ではなく、証券会社でも紹介している一般的な取引なのでご安心くださいね。

【参考】カブドットコム証券HP(リスクを抑えて優待を取得)
【URL】https://kabu.com/item/yuutai/technique/technique01.html

カブドットコム証券では、クロス取引のことを「ツナギ売り」と言っています。

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クロス取引ってどうやるの?

信用取引ができることが前提となりますので、信用取引を行っている証券会社と銘柄を確認しておきましょう。

信用取引を行う証券会社

大前提として、クロス取引ができる、つまり、一般信用取引を行っていて、かつ新規の売建銘柄を持っている証券会社は次のとおりです。

売建銘柄が多いのは、楽天証券とカブドットコム証券です。

ワタシは楽天証券とカブドットコム証券の両方とも利用していますが、個人的にはホームページはカブドットコム証券の方が分かりやすいと思います。

信用取引を始める前に

ここでは、信用取引銘柄数が多く、ネットでの操作が比較的簡単なカブドットコム証券で、自分で使っても転売してもとってもお得なANA株主優待券をゲットするためのクロス取引の例をご紹介します。

他の証券会社において、他の銘柄の株主優待をゲットするのも基本的には同じです。

1.信用取引口座を開設する

信用取引を行うには、証券会社に口座を開設することはモチロンですが、信用取引を行いたい旨の申請をして、証券会社から承認がないとできません。

お勤めの方であればほぼ認められると思いますが、申請から信用取引の口座開設承認まで時間がかかりますので、早めにご準備されることをおすすめします。

また、信用取引を行う際は、あらかじめある程度のまとまった金額を保証金として証券会社の口座に預けておく必要があります。

必要な金額等詳しくは各証券会社にご確認ください。

2.クロス取引の基本的な流れを確認する

口座開設と信用取引口座の設定が済めば、あとは実践あるのみ。

権利付最終日までに「一般信用売り」と「現物買い」を組み合わせるクロス取引の基本的な流れは次のとおりです。

  1. 株式市場が閉まっている15時~翌朝9時までの間に、「寄成(よりなり)」で一般信用売りを注文する。
  2. 寄成の一般信用売り注文が成立したら、株式市場が閉まっている15時~翌朝9時までに「現物株」を「寄成」で同数注文する。
  3. 翌日朝、市場が開くと同時に、一般信用売りと現物買いが同価格で自動的に約定(やくじょう)する。
  4. 権利付最終日の15時半を過ぎたあたりで株主優待取りの権利が自動的に確定。
  5. 翌日の権利落ち日に、「品渡」を行い、相殺する。

一般信用売りと現物買いを「寄成」で行うのは、ふたつの株価を全く同じにするためです。

株式市場が開いている9時~15時をザラ場といい、この時間帯に「成行」で注文してしまうと、株価変動があるので、売りと買いで価格差が出てしまいます。

そのため、株主優待取りのためのクロス取引では、株式市場が閉まっている時間帯に注文します。

一般信用売りの注文が成立したら、その後すぐに現物買いを注文します。

一般信用売りと現物買いがともに約定したら、あとは権利落ち日まで待つだけです。

権利落ち日には決済である「品渡」を行い、利益と損失を確定しますが、クロス取引では手数料等を除き、プラスマイナスゼロで確定します。

クロス取引のやり方は?

それでは取引方法を解説します。

  1. 一般信用売り
  2. 現物買い
  3. 品渡

の順になりますが、一般信用売りと現物買いは同じ時間帯に行う必要があります。

画像はすべてクリックすると大きくなります。

1.一般信用売り

(1) 信用取引でANAを検索する

トップページの「お取引」>「信用」>「新規建玉」画面で「ANA」と入力し、検索します。

(2) 一覧から「ANA(9202)」を選択する

名称(コード)が「ANA(9202)」になっていることを確認して、「新規」ボタンをクリックします。

(3) 注文画面で必要事項を選択する

注文画面に遷移しますので、必要事項を選択します。

  • 取引区分:一般信用(長期)
  • 売買:新規
  • 数量:ANAは100株単位
  • 執行条件:成行>寄成>前場
  • 特殊条件:指定なし
  • 注文期限:当日のみ
  • 口座区分:特定

ココは大事なところですので、解説していきます。

「取引区分」は必ず「一般信用」を選んでください。説明は省略しますが、制度信用だと損失が発生する可能性があります。

「売買」は「売り新規」を選択します。

「数量」は必要な株数を入力しますが、ANAは100株単位となります。

「執行条件」は「成行」を選び、タブから「寄成」を選ぶと「前場」か「後場」のラジオボタンが出ますので「前場」を選択します。

この執行条件は、「朝9時の株式市場のオープン直後についた株価で売り注文を出します。」という意味になります。

「特殊条件」は「指定無し」を選択します。

「注文期限」は「当日のみ」を選択します。

「口座区分」はどちらでも構いませんが、「特定」にしておくと、配当落調整金が確定申告なしで相殺されるので「特定」にされることをおすすめします。

以上、すべてを確認したら、右下の「確認画面へ」ボタンをクリックします。

(4) 注文内容を確認して注文する

注文内容を確認して、間違えがなければ、右下の「注文する」ボタンをクリックして注文します。

2.現物買い

一般信用取引の手続きが終了したら、すぐに現物買いを同じように注文します。

一般信用取引の手続きがうまくいって安心して、現物買いを忘れてしまったということのないようにしてくださいね(笑)。

(1) 現物株式でANAを検索する

トップページの「お取引」>「現物株式」>「買注文」画面で「ANA」と入力し、検索します。

(2) 一覧から「ANA(9202)」を選択する

名称(コード)が「ANA(9202)」になっていることを確認して、「買付」ボタンをクリックします。

(3) 注文画面で必要事項を選択する

注文画面に遷移しますので、必要事項を選択します。

  • 数量:ANAは100株単位
  • 執行条件:成行>寄成>前場
  • 特殊条件:指定なし
  • 注文期限:当日のみ
  • 口座区分:特定

必要事項は、先に行った一般信用売りと同じです。

以上、すべてを確認したら、右下の「確認画面へ」ボタンをクリックします。

(4) 注文内容を確認して注文する

注文内容を確認して、間違えがなければ、右下の「注文する」ボタンをクリックして注文します。

ココまでできたら、「一般信用売り」と「現物買い」を、「成行>寄成>前場」かつ「当日のみ」という条件で同時に注文を入れたことになります。

これで、翌日の朝9時には、「売り」と「買い」がまったく同じ株価で約定することになります。

3.品渡

現物の株を所有したまま権利付け最終日の市場が閉まると株主優待の権利が確定します。

そして、その翌日である権利落ち日以降に、売った(ことになっている)株を買い戻して、買った株を売却することになります。

ココで、株は実際に現物で持っているのですから、証券会社から借りていた株は、自分が持っている株で返却すれば良いことになります。

コレを「品渡」と言います。

権利落ち日以降であれば時間は特に関係ありません。

(1) 品渡する銘柄を選択する

トップページの「お取引」>「信用」>「品受・品渡」画面の明細に表示されている「ANA(9202)」の取引欄の「品渡」ボタンをクリックします。

(2) 返済数量と品渡数量を入力する

返済建玉の数量と同数の数量を「返済数量」欄に入力し、「返済」欄にチェックを入れます。

その下の、預かり証券の数量と同数の数量を「品渡数量」欄に入力し、「品渡」欄のラジオボタンをチェックします。

入力後、右下の「確認画面へ」ボタンをクリックします。

(3) 返済数量と品渡数量を入力する

「振替内容」、「数量」、「一括返済建玉内訳」などに間違いがないか確認し、「注文する」ボタンをクリックすれば終了です。

これで、5月中旬と11月中旬にはアナタの自宅にANAの株主優待券が郵送されることになります。

なお、これらの取引手順などについてはすべて自己責任でお願いしますね。

注意点は?

1.取引株数を決める

ANA株は100株単位での取引になり、株式数によって配布される株主優待券の枚数が異なります。

仮に株価を4,000円とした場合、優待券と必要資金のバランスは次のようになります。

株式数 必要資金 優待券(枚数)
100株 400,000円 1枚
200株 800,000円 2枚
300株 1,200,000円 3枚
400株 1,600,000円 4枚
500株 2,000,000円 4枚
600株 2,400,000円 5枚
700株 2,800,000円 5枚
800株 3,200,000円 6枚
900株 3,600,000円 6枚
1,000株 4,000,000円 7枚

400株までは100株ごとに1枚増えていきますが、それ以降は200株ごとに1枚、さらには400株に1枚となっていきます。

【参考】ANAホームページ>株主優待番号ご案内書発行枚数の早見表はこちら

【URL】https://www.ana.co.jp/group/investors/data/yutai/pdf/18_02_01.pdf

以上から、もっともコスパが高く、必要資金の現実性も加味すると、バランスが良いのは400株になります。

必要な管理コストは?

必要資金は、株価と取引株数で決まりますが、それに加えて一般信用取引手数料貸株料がかかります。

では、仮に株価が4,000円のとき、400株を取引すると、手数料などはいくらかかるのでしょうか。

権利付き最終日の3月26日にクロス取引を行い、権利落ち日の3月27日に品渡をしたとして、シミュレーションしてみます。

項目 価格(税抜) 内訳等
現物買いの手数料 1,890円 約定代金100万円超200万円以下(インターネット)
信用取引新規売建の手数料 940円 100万円超~200万円以下
一般信用売建(長期)貸株料 132円 1,600,000円×1.5%×2日分/365≒131.5円
信用と現物の配当金受払の差額 0円 特定口座の場合、配当落調整金として自動相殺
合計 2,962円

約3,000円のコストで、1枚4,000円で売却できる株主優待券が4枚入手できます。

つまり、16,000円(4,000円×4枚)-3,000円=13,000円 がクロス取引で手に入ることになるのです。

【参考】カブドットコム証券HP>手数料(現物株式)
【URL】https://kabu.com/item/stock/cost.html

【参考】カブドットコム証券HP>手数料(信用取引(制度・一般))
【URL】https://kabu.com/item/shinyo/cost.html

【参考】カブドットコム証券HP>ツナギ売りに必要なコスト
【URL】https://kabu.com/item/yuutai/technique/technique02.html

2.早めに取引する

ANA株などの人気銘柄は、優待取りを狙う方が多く、権利付け日近くなるとすぐに信用取引できる株の在庫がなくなってしまいます。

株価にもよりますが、カブドットコム証券の貸株料は年利1.5%の日割ですので、仮にANAの株価が4,000円だとして400株取引すると、

1,600,000円×0.015÷365≒65.8円となり、10日持っていても658円にしかなりません。

取引月の中旬ごろになったら、取引してしまっても良いと思います。

下旬になると在庫がなくなることが多く、キャンセルが出るまでホームページとにらめっこすることになり、時間を食うばかりです。

3.優待券の取扱いを早めに決める

ANAの株主優待券には期限があります。

実際に航空券を購入する場合でも、チケット店に売却する場合でも、利用方法を早めに決断するようにしてください。

(1)売却する場合は?

売却する場合は、当然ですが、残りの期限が長い方がより高く売れます。

最近は1枚4,000円前後で買い取りしてくれることが多いのですが、チケット店によって買取価格の単価が1,000円近く違うこともありますので、いくつか足を運んでみることをおすすめします。

ワタシが良く利用するのは、都内を中心に広範囲に展開している、アクセスチケットです。

(2)自分で使用する場合は?

株主優待券を利用して購入できる航空券は国内線のみです。

国内線の普通運賃がほぼ半額で購入できます。

「普通運賃」の半額ですので、「早割」などの特別プランと同額かそれ以上になりますが、キャンセルした場合、取消手数料はかからず、全額払戻しされるのはとても助かります。
(※払戻手数料はかかります)

ただし、この場合は現金が払い戻されるのではなく、再びその株主優待券が利用できるようになるだけなので、再度日程を変更して利用することになります。

株主優待券には固有の番号が振られていて、スクラッチカードのように一度コインなどでこすってその番号を見るようになっています。

一度こすって番号を見てしまうと基本的に転売はできなくなりますので、転売するか自分で利用するかはよく考えてお決めください。

権利確定後は?

権利落ち後、3月の権利取得時には5月中旬に、9月の権利取得時には11月中旬に、ANAから自宅に封書が届き、その中に株主優待券が同封されています。

また、9月に権利取得をすると、優待券の送付とは別便で、12月中旬ごろにANAからステキな卓上カレンダーも送付されます。

楽しみにお待ちくださいね。

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まとめ

ある程度の資金があればリスクなしで株主優待券をゲットできるクロス取引。

株式は少々敷居が高いと思われている方もいらっしゃるでしょうが、やり方さえ間違わなければ何の問題もありません。

ぜひお得に株主優待をゲットしてくださいね。


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