こむら返りとは?その原因と対処方法についてお伝えします
「アイタタタタッ…」
アナタは、寝ているときに急にふくらはぎに激痛が走り、夜中に跳び起きてしまったことがありませんか?
こういう症状を「こむら返り」といいます。
実はワタシ、1年に1~2回、こむら返りになるときがあります。
今までは、翌日になると痛みはなくなっているので気にしなかったのですが、この前こむら返りが起きた時は、今までにない痛みが数日間続きました。
しかも、歳とともに発生回数が増えるとか…。
これはヤバイ!ということで、調べてみました。
こむら返りとは?
「こむら」とは、ふくらはぎのことで、ふくらはぎは「腓腹筋(ひふくきん)」と「ヒラメ筋」という筋肉から構成されています。
中でもつま先立ちをした際に、固く盛り上がる筋肉が「腓腹筋」です。
こむら返りとは、専門的には「腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)」と呼ばれ、筋腓腹や神経が異常な緊張を起こし、筋肉が収縮したまま弛緩しない状態になり、激しい痛みを伴う症状です。
運動を長時間続けて疲れていたり、体力が落ちていたりする時、運動不足の時などに起こりやすくなります。
立ち仕事の多い人や高齢者などに多くみられ、慢性的に運動不足である高齢者では、腓腹筋が緊張した状態にあり、少し足を伸ばしたりふくらはぎを打っただけでもこむら返りを起こすことがあります。
こむら返りの原因は?
ワタシたちのカラダは筋肉の収縮と弛緩を調節することでバランスをとっています。
この筋肉の調節の仕組みは、脳や脊髄などの中枢から信号が神経を通って筋肉に送られ、筋肉の収縮が起こり、次に筋肉や腱のセンサーから逆方向に信号が送られ、どれくらい収縮するか弛緩するかが決められています。
こむら返りは、この仕組みの中で起こる異常収縮だと言われています。
筋肉の異常収縮が起こるワケ
神経や筋肉が刺激を受けやすい状態になっている
スポーツなどで大量の汗をかいたときは、血液中にあるナトリウム等の電解質のバランスがくずれ、神経や筋肉が興奮しやすくなっています。
大量の汗と一緒に電解質が失われたにもかかわらず、水だけ飲んで電解質が補給されないと血液が薄まります。
そう、熱中症の原因と同じですね。
筋肉や腱のセンサーがうまく作動しない状態になっている
加齢とともに夜に起こりやすくなるこむら返りなどはこの状態になっている可能性があります。
長時間の立ち仕事や、久しぶりに運動するなど、足の筋肉が緊張した状態が長時間持続すると、センサーが常に刺激されたままになり、やがてセンサーがうまく動作しなくなります。
このときにふくらはぎに余分な力がかかると、センサーが誤反応し、異常な収縮が引き起こされて、こむら返りが起こります。
さらに、就寝時は足の温度が低下し、センサーの働きが鈍くなることも考えられます。
布団の重みや重力のため足先がのびた状態になっているのもこむら返りを起こしやすくします。
寝ながらのびをする時に、かかとを前に出すようにするとこむら返りは少なくなります。
こむら返りの対処方法は?
こむら返りは、ふくらはぎの腓腹筋が異常に収縮することで起きますので、この収縮した腓腹筋を伸ばすことが必要です。
腓腹筋を伸ばすには、つま先をすねのほうに引き寄せるように上げ、ふくらはぎとアキレス腱をストレッチします。
やり方
普通の開脚運動の要領で以下の点に注意してください。
- 手でつま先を掴み、できるだけ自分のすねのほうに引き寄せる
- この状態で「20」数える
- ゆっくりと元に戻す
この動作を3セットずつ、両足で行います。
このとき、アキレス腱を延ばすことに意識を向けてみてください。
立ったままでのアキレス腱伸ばしも効果的です。
まとめ
普段からふくらはぎの筋肉を伸ばすマッサージやストレッチを行っておくと、こむら返りや、足がつることに対する予防になります。
ゆっくりお風呂につかって、ふくらはぎを軽くマッサージすることも効果があります。
運動不足や多量の発汗だけではなく、カルシウムやマグネシウム不足などの電解質異常が原因でこむら返りや足がつることが起きることもあります。
日ごろからカルシウムやマグネシウムなどが豊富に含まれる食べ物を意識的に摂取するようにしましょう。
カルシウムやマグネシウムはイワシやサバなどの魚や、ひじき・わかめ・こんぶなどの海藻類に多く含まれています。
また、ビタミン不足もこむら返りの要因となる場合がありますので、日ごろから積極的に摂取して、不足する場合はサプリメントなどで補っても良いと思います。
こむら返りは健康な人でも起きるものですが、週に1回以上こむら返りが起きる場合は、一度かかりつけ医に相談されしてみてくださいね。
いずれにせよ、運動不足や栄養素不足、そして疲労が原因となることが多いようです。
適度な運動と、適切な栄養補給。そして休養。
すべての健康の基本ですね。
■ おすすめトピック ■