「健康寿命」の都道府県別1位は山梨県!その理由と都市別ランクも
2017/03/04
突然ですが、アナタは何県にお住まいですか?
というのも、都道府県別健康寿命ランキングなるものが最近とりあげられていて、同じ日本国内でも地域によって開きがあるようです。
また、ランキングでは、沖縄県や長野県が長寿の県としてもてはやされているのはご存じなのではないでしょうか?
以前、「平均寿命」と「健康寿命」の違いを、
「平均寿命とは?そして平均余命とは?健康寿命についても解説します」
でご報告させていただきました。
そこで今回は、地域ごとの「健康寿命」を比較し、もっとも健康寿命が長い県はどこなのか、また、そして健康寿命が長い都市はどこなのかを見ていきましょう。
「健康寿命」 都道府県別ではどうなっているの?
厚生労働省が発表した、平成25年の都道府県別健康寿命によると、各都道府県の順位(上位5位)は次のとおりです。
ちなみに「健康寿命」とは、日常生活に制限のない期間のことをいい、国民生活基礎調査のデータを活用して算定されます。
順位 | 男性 | 女性 |
1位 | 山梨県(72.52歳) | 山梨県(75.78歳) |
2位 | 沖縄県(72.14歳) | 静岡県(75.61歳) |
3位 | 静岡県(72.13歳) | 秋田県(75.43歳) |
4位 | 石川県(72.02歳) | 宮崎県(75.37歳) |
5位 | 宮城県(71.99歳) | 群馬県(75.27歳) |
この調査によると、男女とも全国1位は山梨県となりました!
山梨県は、前回の調査(平成22年)では、男性 71.20歳(5位)、女性 74.47歳(12位)で、大躍進と言えそうです。
他に目立つのは、かつて長寿常連県だった「沖縄県」(男性)が14位から2位に急上昇しいていることでしょうか?
また、前回の調査同様、引き続き静岡県が男女とも上位にランクされており、「サッカー王国」が長寿であることが証明されました…えっ?
まぁ、「サッカー王国」とは直接関係ないとは思いますが、スポーツが盛んであることとは関係あるかもしれませんね。
なお、過去5回の都道府県別健康寿命の統計データをもとに、その要因を分析した、
「健康寿命の都道府県ランキング~上位・下位の要因は?女性特有の要因も」
も参考にご覧くださいね。
「健康長寿」 1位が山梨県なのはなぜ?
で、今回の調査で山梨県がトップとなった理由を、ワタシなりに分析してみました。
私見ですので、参考程度にお願いしますね。
1人あたりの果実酒の消費量 1位
さすが山梨といったところでしょうか。
ワインの消費量は全国一です。
ワインは、ポリフェノールを多く含んでおり、飲みすぎなければ健康維持に役立つからかも知れません。
人口100万人あたりの図書館数 1位
知的好奇心が旺盛であることと、健康長寿であることは無関係とは言えないでしょうね。
年間日照時間 3位
晴れの日が多いこととは何となく関係がありそうな…。
でも、年間日照時間1位は埼玉県なんです。
人口10万人あたりの粗暴犯の認知件数 42位
社会の平和は心の平和につながりますよね。
※データはすべて「都道府県格付研究所」を参照
でも、これといって決め手となるものがないようです。
総合的にみると、天気がよく、温暖な気候で、犯罪も少なく、スポーツがさかんで、知的好奇心が旺盛。
これらは、前回1位の静岡県にも当てはまっています。
「健康寿命」 都市別ではどうなっているの?
都道府県では男女とも山梨県が1位でしたね。
では、健康長寿の都市(街)はどこなのでしょうか?
厚生労働省の研究班が調査した「20大都市(19政令指定都市+東京都区部)の健康寿命データ」(2010年時点)によると、浜松市が、男女共に健康寿命が一番長い都市となっています。
ちなみに、浜松市の平均健康寿命は、男が72.98歳(20大都市平均70.24歳)、女が75.94歳(同73.36歳)となっています。
研究班の調査結果について、浜松市では「診療所と病院、病院同士が連携する救急医療体制の充実が、寝たきりの予防になっているのでは」と分析しているようです。
メディアでは「特産物のウナギやミカン、お茶などの効果ではないか」との報道がされています。
都市別の健康寿命(上位5位)
順位 | 男性 | 女性 |
1位 | 浜松市(72.98歳) | 浜松市(75.94歳) |
2位 | 千葉市(71.93歳) | 静岡市(74.63歳) |
3位 | さいたま市(71.50歳) | 仙台市(74.42歳) |
4位 | 相模原市(71.43歳) | 京都市(74.34歳) |
5位 | 静岡市(71.28歳) | 横浜市(74.14歳) |
ココでも、山梨県と静岡県の健康長寿ぶりが際立っています!
まとめ
長寿ランキングの上位に入っている地域に共通しているのは、自然豊かな、のんびりとした土地柄であることでしょうか。
東北よりも関東以西に長寿県が多いのは、伝統的な料理の塩味の濃淡も関係しているような気がします。
しかし、長野県が証明したように、県ぐるみの取り組み次第で、長寿県に変えられるというのは、興味深いデータでもありますね。
そして、今回1位の山梨県と、前回1位の静岡県の両県とも、健康増進計画を10年以上の歳月をかけて、静岡県は「ふじのくに健康増進計画」、山梨県は「健やか山梨21」として実施、積極的に展開しています。
このような官民が一体となった地道な取り組みが実を結んでいるに違いありません。
ワタシの住む埼玉県でも、遅まきながら、平成24年度から「健康長寿埼玉プロジェクト」を推進しているようです。
ガンバってくださいね、埼玉県庁さん!
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